取扱製品詳細
直接メタノール形燃料電池
直接メタノール形燃料電池電源システム
直接メタノール形燃料電池(DMFC:Direct Methanol Fuel Cell)
- 直接メタノール形燃料電池(DMFC)は、燃料であるメタノールから水素を経ずに直接電気をつくります。
- 燃料が続く限り電気をつくることができるため、電池というよりは『発電機』に近い特徴があります。
燃料「メタミックス®」(54%メタノール水溶液)
- メタノール含有量が54%であるため、通常は『消防法』や『毒物及び劇物取締法』の規制を受けず、貯蔵や陸上輸送に関して官公庁への届け出不要。
- 必要に応じて全国配送が可能。
- ガソリン等に見られるような時間経過に伴う劣化がなく、長期保存が可能であり非常用の備蓄に最適。
※ メタミックスは三菱ガス化学(株)の登録商標です。
充電不要、長時間バックアップも容易に対応
- ~500W出力の機器に最適。(放送機器や通信機器、観測機器、パソコンなど)
- 充電不要で連続給電が可能。
- 長時間のバックアップも、燃料を積み増すだけで対応可能。
少ない待機時省電力、取り扱い容易な燃料
- 改質水素形燃料電池と比べて待機時消費電力が少なく、電線容量の増強不要、電力コスト増加を抑制可能。
- 燃料の取り扱いに直接水素形燃料電池のような特別な設備が不要で、免許・資格がいらず誰でもポリタンクで扱うことが可能。
静音動作、クリーンな排気ガス
- 室内や夜間、居住区など騒音が嫌われる環境で使用可能。
出力と連続給電可能時間の比較イメージ
他電源との特徴比較
瞬停なしの無停電電源の仕組み(MGC-FC56)
- リチウムイオン電池(LIB)からなる無停電電源ユニットとDMFC発電ユニットを組み合わせています。
- 商用電源が切れてもLIBから電力供給が継続されます。内部は常時変換型インバータ給電方式を採用しているため、切り替わり時の瞬停は発生しません。
- LIBの充電容量減少を検知すると、DMFCが発電開始しLIBを充電します。
- 燃料が続く限り、電気を供給し続けることが可能です。
商用電源入力がある場合
商用電源入力がない場合
商用電源入力がない場合
無人環境に対応した遠隔地監視システム
- 遠隔地において設置運用する場合でも、携帯電話回線を介してクラウドサーバと接続することで、設置場所に行かずとも稼働状況(出力、連続給電可能時間など)をブラウザでいつでも、どこでも確認できるため、安心してご利用いただけます。
- 停電や燃料枯渇などが発生した際は自動的に電子メールで通知されます。
- オプション契約により弊社からの遠隔保守対応が可能です。
稼働状況確認ブラウザ画面例
※ 遠隔監視システムの使用には通信サーバ使用費が別途必要です。
屋外設置対応
- MGC-FC56の屋外設置向けに専用のキャビネットをご利用頂けます。内部には燃料150Lと水50Lを収容可能です。
外形寸法 | 1400(W) × 800(D) × 1357(H) ㎜ (基台除く) |
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重量 | 約 560 kg (MGC-FC56、燃料、水含む、基台除く) |
消費電力 | 約 30 W (換気ファンのみ、MGC-FC56、凍結防止ヒーター除く) |
主な用途
- ライブカメラ
- 無線基地局
- 信号機
- LED標識
- 災害対応デジタルサイネージ
- 観測機器(火山、地震、気象)
- その他、災害時の停電対策や非常用電源 など
採用例
- 長時間の電源バックアップが可能という特性を活かし、山奥・人の立ち入りが難しい場所にある無人無線基地局や、災害監視用ライブカメラの無停電電源としてご採用頂いております。
無人無線基地局用の無停電電源
ライブカメラ用の無停電電源
製品仕様
MGC-FC56 500W級 UPS重視モデル |
MGC-FC46 500W級 ポータブルモデル |
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外形寸法(W×D×H) ※突起部を除く |
520×600×650 ㎜ | 332×480×200 ㎜(LIB部) 332×480×254 ㎜(DMFC部) |
乾燥重量 | 約70kg | 約17kg(LIB部) 約19kg(DMFC部) |
連続最大外部出力(定格出力) | 500W | 200W |
最大出力 | AC 1000 VA, DC 500 VA | AC 500 VA |
外部出力電圧 | AC 100 V, DC 12.5 V | AC 100 V |
燃料消費率 | 約 1.2 L/h | 約 0.5 L/h |
連続発電時間 | 約 168 h(200 L燃料タンク使用時)※ | 約 8 h(4 L燃料タンク使用時)※ |
リチウムイオン電池容量 | 約 1100 Wh | 約 500 Wh |
標準機能 | 凍結防止ヒーターUPS(無停電電源)動作 | 簡易防滴 |
オプション機能 | - | 凍結防止ヒーターUPS(無停電電源)動作 |
- MGC-FC56、MGC-FC46の燃料タンクは外付けで、容量変更可能です。
- 本DMFC電源システムは日本放送協会(NHK)様との共同開発品です。
<注意事項>
- ご使用になる前に、必ず取扱説明書をお読みください。
- 燃料電池装置本体を分解しないでください。
- 本製品は0℃以下の環境での輸送・保管は凍結の恐れがあるため避けてください。運用の際は凍結防止用電源を接続してください。
- 本製品及び燃料容器に火気を近づけないでください。
- 本製品は換気の良いところでご使用ください。酸素を消費し二酸化炭素を排出します。屋内で使用する際は定期的に換気するか、あるいは排気管を屋外に接続してください。屋内に排気ガスを排出する場合は結露した水が床等を濡らさないよう排水受け容器等を取り付けてください。排水は無害ですので流し等に捨てていただいて問題ありません。
- 燃料メタミックス(メタノール水溶液)取り扱い上の注意については別紙安全データシート(SDS)をご覧ください。
- 本製品を大きく傾けたり、ひっくり返したりしないでください。本体内のメタノール水溶液が漏れ出す恐れがあります。
- 燃料及び水は弊社指定のもの以外は使用しないでください。
- 最大出力を超える負荷を接続しないようご注意ください。超えた場合、安全のため自動で給電停止します。
- リチウムイオン電池を内蔵しているため、航空輸送は避けてください。
- 遠隔通信機能を使用する際は、(株)NTTドコモの携帯電話回線が使用可能な場所に設置してください。